「人を雇用する中小企業の経営者様」に知ってただきたい労働・社会保険法に関する情報を、ブログでお伝えしています。
「あなたの、はた「楽」をサポート」、おひさま社会保険労務士事務所代表の篠田 恭子です。
政府は就職氷河期世代に特化した支援策に、今後3年間で600億円超を投じる方針を固めたという内容のニュースが出ていました。
今年度の補正予算にこの一部として、対象世代が研修に参加するためなどの交通費を支給したり、奨学金の返済を支援したりするための費用を盛り込むとのこと。
朝日新聞デジタル 就職氷河期世代の支援、600億円超を投入へ 政府方針
そして、令和2年度予算案の厚生労働分野の概要では、就職氷河期世代への支援に、前年度当初予算比23・3%増の603億円を盛り込んだとのことです。
SankeiBiz 就職氷河期世代の就労支援に603億円 令和2年度の厚労分野予算
2000年大学卒・入社組の私も、就職氷河期世代です。就職氷河期世代に関するニュースは、他人ごとではなく見ています。
当時エントリーシートを何十社に送ってもほとんど落とされ、会社説明会に行けば、リクルートスーツの学生がわんさかいる状況でした。
筆記試験までたどりつくのがまず大変。たどり着いてもで落とされ、面接(3回~5回くらい)の間に落とされ・・・
自分が大学で学んだ専門分野に関連する職に就くという夢をあきらめ、自分というものを否定され。
とにかく就職するために、自分の意思とは関係なく、受かりやすい業界の会社を受けまくって、1番最初に決まった会社に就職したのでした。
そんな風に、私が就職活動をしていたのがちょうど20年前になります。
今の人手不足な世の中では考えられないかもしれませんが、当時は正社員採用で会社に入るのはかなり大変でした。
本人の意思と関係なく非正規で働かざるを得なかった方や就職をあきらめざるを得なかった方も多かったと思います。
就職氷河期世代とは
おおむね1993年(平成5年)から2004年(平成16年)に社会に出た、または学校を卒業した人を指しています。
2019 年4月現在、大卒でおおむね 37~48 歳、高卒でおおむね 33歳~44 歳になっている方になります。
30代半ば~40代半ばの就職氷河期世代の人口は約1689万人(平成30年現在)。
このうち、正規雇用を希望していながら現在は非正規雇用で働いている人は約50万人だそうです。これは35歳~44 歳人口の3.0%にあたります。
また、家事も通学もしていない人(就業を希望しながら、様々な事情により求職活動をしていない長期無業者を含む)は約40 万人。
これは、35 歳~44 歳人口の2.4%にあたります。
就職氷河期世代活躍支援プラン
就職氷河期世代活躍支援プランとして、厚生労働省の令和2年度概算要求に上がっているのが、下記の支援策です。
・ハローワークにおける専門窓口の設置、専門担当者のチーム制による就職相談、職業紹介、職場定着までの一貫した伴走型支援
・民間事業者のノウハウを活かした不安定就労者の就職支援
・短期間で取得でき安定就労に有効な資格等の取得支援
・就職氷河期世代の失業者等を正社員で雇い入れた企業への助成金の拡充
・地域若者サポートステーションの対象年齢の拡大、福祉機関等へのアウトリーチ等の強化
・生活困窮者自立支援・ひきこもり支援の強化、包括的支援体制の整備促進
・一人ひとりにつながる積極的な広報 等
20年も経ってしまって、政府の支援は遅すぎるくらいですが・・・
今は人生100年時代。
人生の残りを考えたら、まだ半分にも到達していないですし、50代・60代で起業する社長さんを見ていると、30,40代なんて、人生まだまだこれからだ!!!と思います。
しのだ
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埼玉県川越市で開業している「あなたの、はた「楽」をサポート」する社会保険労務士です。
元リケジョであり、IT業界から社会保険労務士に転身した、ちょっと異色の経歴をもつ社労士です。
プライベートでは3男児の母になり、会社員時代に産休・育休・時短勤務も身をもって経験済。市内保育園に10年以上お世話になっています・・・
働く時間は人生の3分の1ともいわれます。
社長さんも従業員さんも、働くすべての人に楽しい仕事人生を送ってほしいという思いから、社会保険労務士になりました。
現在は社労士業である労務管理と合わせて、人事制度・賃金制度を中心とした制度作り、採用育成に関するコンサルティングを行っています。
中小企業の身近なアドバイザーとして、よりよい職場づくりを応援しています。