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黒字リストラの拡大について

「人を雇用する中小企業の経営者様」に知ってただきたい労働・社会保険法に関する情報を、ブログでお伝えしています。

「あなたの、はた「楽」をサポート」、おひさま社会保険労務士事務所代表の篠田 恭子です。

 

黒字リストラが拡大しているというニュースが話題になりました。

「黒字リストラ」拡大、19年9100人 デジタル化に先手(日本経済新聞)

 

好業績下で人員削減策を打ち出す企業が増えている。

2019年に早期・希望退職を実施した上場企業35社のうち、最終損益が黒字だった企業が約6割を占めた。

これらの企業の削減人員数は中高年を中心に計9千人超と18年の約3倍に増えた。

企業は若手社員への給与の再配分やデジタル時代に即した人材確保を迫られている。

業績が堅調で雇用環境もいいうちに人員構成を見直す動きで、人材の流動化が進む。

業績は好調にもかかわらず、人員削減(リストラ)に着手するのが黒字リストラ。

昔は業績が悪化した会社がリストラをしていましたが、今は、黒字でもリストラする企業が後を絶たないとのことです。

近い将来、仕事がAI化やロボットに置き換えられることを見越して、早めにリストラをしておこうという流れ。

 

高齢者の雇用について

確認をしておきたいところなのですが、現在、雇用については65歳までの雇用機会の確保をすることが企業にもとめられています。

まず、定年は60歳未満の設定はできません。定年は60歳以上となります。

 

さらに、定年年齢が60歳~64歳までの企業については、

・65歳までの定年の引上げ

・65歳までの継続雇用制度の導入(希望者全員を対象)

・定年の廃止

のいずれかの措置(高年齢者雇用確保措置)を実施する必要があります。

 

さらに、この高年齢者雇用安定法については、下記の改正案が今年の通常国会で提出される予定です。

今後は、70歳までの就業機会の確保を、企業の努力義務として求めていくというものです。

(a)定年廃止
(b)70 歳までの定年延長
(c)継続雇用制度導入(現行 65 歳までの制度と同様、子会社・関連会社での継続雇用を含む)
(d)他の企業(子会社・関連会社以外の企業)への再就職の実現
(e)個人とのフリーランス契約への資金提供
(f) 個人の起業支援
(g)個人の社会貢献活動参加への資金提供

 

政府は、少子高齢化で労働人口がどんどん減っていくこともあり、高齢者を活用したいと様々な政策を考えています。

が、大手企業ではそうはいっていられず・・・

業績が好調なときに、手厚い給与をもらっている世代には、やめてもらおうということなのでしょうね。

 

 

しのだ

私の顧問先の中小企業では、「大手企業を退職した方が入社した」という話を聞くことが増えています。

早期退職の後、中小企業に転職して即戦力として重宝されたり、退職した方ご自身が起業するということも、もっと増えていくのでしょうね。

 

 

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