「人を雇用する中小企業の経営者様」に知ってただきたい労働・社会保険法に関する情報を、ブログでお伝えしています。
「あなたの、はた「楽」をサポート」、おひさま社会保険労務士事務所代表の篠田 恭子です。
健康診断に使える助成金を1つご紹介したいと思います。
人材確保等支援 助成金(雇用管理制度助成コース)という助成金があります。
こちらは3月末で終了してしまったのですが、2018年4月より、「人材確保等支援 助成金」に統合され、人材確保等支援 助成金(雇用管理制度助成コース)となりました。
職場定着支援助成金(雇用管理制度助成コース)のリニューアル版です。少々要件も変わっているようです。
雇用管理制度助成コース、いくつかコースがありますが、健康づくり制度という取り組みがあります。
要件は、
通常の労働者に対する法定の健康診断に加え、次に掲げる項目のいずれか1つ以上の項目導入
○胃がん検診 ○子宮がん検診 ○肺がん検診 ○乳がん検診 ○大腸がん検診
○歯周疾患検診 ○骨粗鬆症検診 ○腰痛健康診断
つまり、正社員さんの行っている1年に1度の定期健康診断に+αして、上記に挙げられている検診を導入して実施してくださいというものです。
他の要件としては
- 医療機関への受診等により費用を要する場合は、費用の半額以上を事業主が負担していること。
- 事業主が診断結果・所見等の必要な情報の提供を受けて、その状況に対応した必要な配慮を行うことを目的としたものであること。
- 当該制度が実施されるための合理的な条件および事業主の費用負担が労働協約または就業規則に明示されていること。
- 雇用管理制度整備計画期間内に退職が予定されている者のみを対象とするものでないこと。
があげられます。
(他、細かい要件がいろいろあるので、おたずねください)
計画を立てて労働局に提出したあと、計画期間内の実施が条件なので、
「歯周病健診、受けるの忘れないでくださいね~」
「肺がん健診、受けるの忘れないでくださいね~」
という感じでお客様へお願いをしていました。
と、お願いしている自分は何も受けていないことに気が付いて(笑)、今日、川越市のがん検診に行ってきました。
対象が40歳以上という制限がありますが、安かったです・・・
胃 | 胃部エックス線検査 | 700円 |
---|---|---|
肺 | 胸部エックス線検査 | 300円 |
肺 | 喀たん検査 | 300円 |
大腸 | 便潜血検査(2日法) | 300円 |
ちなみに骨密度 500円。
市のがん検診を受けて思ったのですが、協会けんぽの健診や市の健診を利用していただくと数百円~2000円くらいで済むものもあります。
定期健康診断+α制度、ぜひ会社様でご検討いただければと思います。。
(ついでに助成金がついてくるかもしれません)
優秀な従業員さんが体調を崩してしまうと
・納期の遅れなど、業務に支障が出る
・穴埋めのために人件費が余計にかかる。
・優秀な人材の休職・退職で、大きな痛手を被る
というようなことが起こりえます。
今後はさらに人材不足がすすみ、新しい人がなかなか来ないので今いる人に長くがんばってもらう時代になると思います。
早めに従業員さんの体の不調に対処していくことが重要になってくるのです。
そうしますと、従業員さんの定期健康診断の結果、精密検査の結果、きちんと管理して見ていくことが重要です。
こう考えると会社経営って子育てと同じだなぁとつくづく感じます。
経営者はお父さんお母さん、従業員さんは子供。
お子さんが元気に過ごせるよう、会社としてできること、やっていきたいものですね。
がん検診が終わって、ほっと一息。
埼玉県川越市で開業している「あなたの、はた「楽」をサポート」する社会保険労務士です。
元リケジョであり、IT業界から社会保険労務士に転身した、ちょっと異色の経歴をもつ社労士です。
プライベートでは3男児の母になり、会社員時代に産休・育休・時短勤務も身をもって経験済。市内保育園に10年以上お世話になっています・・・
働く時間は人生の3分の1ともいわれます。
社長さんも従業員さんも、働くすべての人に楽しい仕事人生を送ってほしいという思いから、社会保険労務士になりました。
現在は社労士業である労務管理と合わせて、人事制度・賃金制度を中心とした制度作り、採用育成に関するコンサルティングを行っています。
中小企業の身近なアドバイザーとして、よりよい職場づくりを応援しています。