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障害者雇用率の水増し問題-その後

「人を雇用する中小企業の経営者様」に知ってただきたい労働・社会保険法に関する情報を、ブログでお伝えしています。

おひさま社会保険労務士事務所代表の篠田 恭子です。

障害者雇用率の水増し問題。前回この記事を書いてから約1ヵ月が経ちました。

障害者雇用率の水増し問題

中央省庁で障害者の雇用数が水増しされていた問題で、政府が8月28日に、昨年6月1日時点での再調査結果を公表しています。

厚生労働省HP-国の行政機関における平成29年6月1日現在の障害者の任免状況の再点検結果について

9月21日に公務部門における障害者雇用に関する関係省庁連絡会議で示された資料によれば、上記に少しですが誤りがあり、最終的な数は下記になる模様です。

法定雇用率が2.3%のところ、実雇用率は1.19%。

6,867.5 人ではなく3,407人。 3,396.5人の不足

だそうです。

雇用障害者数の「約半分」が水増しされていた、ということになります。

 

平成 29 年度の障害者雇用状況調査によると、民間企業は、雇用障害者数、実雇用率ともに過去最高を更新しており、法定雇用率達成企業の割合は 50.0%だそうです。

民間企業の実雇用率は法定雇用率が2,2%のところ、1.97%。

まだ目標にこそ達していませんが、民間企業がここまで法定雇用率を上げるために、障害者の方が働けるような職場環境の整備、業務の切り出し等様々な努力があったはずです。

民間企業がこれだけ努力している状況であるにもかかわらず、中央省庁における障害者雇用の水増しは、約 8 割にあたる 27 の機関で行われていたとのこと。

国の行政機関が虚偽の報告をしていたという事実。

民間企業を先導する立場であるにもかかわらず、民間企業よりも実雇用率が下回っているような状況は、あってはならないことだと思います。

公務部門における障害者雇用に関する関係省庁連絡会議では障害者団体などからのヒアリングが行われています。

障害者雇用を考える上で、ヒントになる内容がたくさんありましたので、よろしければお読みください。

ヒアリング資料から、下記にいくつかピンときたキーワードを上げておこうと思います。

バリアフリー等の環境の整備・改善

障害者枠での選考採用枠を設けること

重度の障害をお持ちの方の採用の促進

障害別の雇用状況の把握(身体障害者の雇用状況はひとくくりに示されている)

特性を生かせる業務内容の切り出し

長期に働くことができるようにするための支援

 

しのだ

 

障害者雇用の難しさはあると思いますが、私の顧問先で、障害者の方ばかりを採用して事業を行っている方もいらっしゃいます。

様々な面からみんなで知恵を出しながら考え、障害者の方が気持ちよく働ける場を増やしていきたいですね。

 

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