「人を雇用する中小企業の経営者様」に知ってただきたい労働・社会保険法に関する情報を、ブログでお伝えしています。
「あなたの、はた「楽」をサポート」、川越市のおひさま社会保険労務士事務所代表の篠田 恭子です。
今日は助成金全般のご相談から、助成金を受給する利点やメリットって何だろう?
というよくいただくご質問について、記事にまとめてみることにしました。
なお、内容につきましては社労士が申請代行を行っております厚生労働省の雇用関係助成金に限定させていただいております。
あらかじめご了承いただき、下記をお読みいただければと思います。
助成金を受給するメリット
お金がもらえる
助成金は、各助成金に詳しい要件がありますが、何らかの取り組みをすれば「お金」がもらえるというのが、もっとも大きなメリットだと思います。
「もらえる」ので、融資と違って返済の必要はありませんので、お得です。
取り組みに対していくら、という助成金もありますが、
費用助成の助成金もあります。
出勤簿を手書きで書いているという会社様、タイムカードを購入するときに使える助成金があります。
従業員を外部研修に行かせてスキルアップにつなげたいという場合には、研修費用が出る助成金もあります。
外部研修の費用を全額会社で払っているという場合は、助成金を検討されたらいいと思います。
労働法の理解・適正な労務管理、勤怠管理ができる
助成金申請をするためには、雇用関係の助成金は労働関係法令を遵守していることが前提となります。
助成金の申請時には、賃金台帳、出勤簿、就業規則、雇用契約書や労働条件通知書等の提出が求められます。
就業規則、雇用契約書や労働条件通知書、出勤簿を見て給与計算が正しく行われているかの確認もされますので、残業代や休日手当も含め給与計算を正しく行うことが求められます。
結果的に、労働法の理解を深め、労働法の順守、適正な労務管理・勤怠管理ができるようになります。
従業員が働きやすい環境、採用に有利な制度を作ることができる
助成金は雇用保険法で定められている、雇用保険2事業の中で行われています。
雇用保険2事業とは、「失業の予防」、「雇用機会の増大」、「労働者の能力開発」等に資する雇用対策で、 失業等給付の給付減を目指すものです。
原資は、事業主負担の雇用保険料になっています。
①雇用安定事業
失業の予防、雇用状態の是正及び雇用機会の増大、労働者の能力の開発及び向上その他労働者の福祉の増進等をはかる
②能力開発事業
職業生活の全期間を通じて、労働者の能力を開発向上させる事を促進する
要するに、労働者にとってプラスになる取り組みをした場合に支給されるのが助成金です。
助成金の取組みは従業員のスキルアップ、モチベーションアップにつながるものであったり、労働環境をよくしたりするものとなっています。
結果的に、従業員が働きやすい環境になり、採用に有利になったり、従業員が辞めにくい仕組みを作ることができます。
会社のイメージアップ、取組のアピールができる
例えば両立支援助成金 出生時両立支援コースには、下記のような要件があります。
次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を策定し、その旨を都道府県労働局長に届け出ている。
また、その一般事業主行動計画を公表し、労働者に周知するための措置を講じている。
一般事業主行動計画は、従業員101人以上の企業には、行動計画の策定・届出、公表・周知が義務付けられているものです。
そのため、中小企業の経営者様は知らない方も多くいらっしゃることと思います。
また実際には、一般事業主行動計画を作っていなくても、育児と仕事との両立について取り組んだり、男性育休の取得支援を行っている会社もたくさんあると思います。
せっかく取り組んでいるならその取組を多くのに知ってもらえたら、企業イメージの向上にもつながりますし、採用にも有利になると思いませんか?
厚生労働省では、一般事業主行動計画公表サイト 両立支援のひろばというサイトで、企業が行う両立支援の取組を紹介するサイトがあります。
ここは無料で掲載できますし、なんといっても国が運営しているサイトで貴社の取り組みを全国にアピールすることができるというのは大きなメリットであると思います。
助成金を通じてこういう厚生労働省の取組を知ることも、少なくありません。
このように助成金をうまく活用すれば、適正な労務管理ができるようになったり、従業のモチベーションアップや会社のイメージアップにつなげることができます。
助成金、面倒な面もありますが、「活用」すれば企業にとっては大きなメリットがあると考えています。
しのだ
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埼玉県川越市で開業している「あなたの、はた「楽」をサポート」する社会保険労務士です。
元リケジョであり、IT業界から社会保険労務士に転身した、ちょっと異色の経歴をもつ社労士です。
プライベートでは3男児の母になり、会社員時代に産休・育休・時短勤務も身をもって経験済。市内保育園に10年以上お世話になっています・・・
働く時間は人生の3分の1ともいわれます。
社長さんも従業員さんも、働くすべての人に楽しい仕事人生を送ってほしいという思いから、社会保険労務士になりました。
現在は社労士業である労務管理と合わせて、人事制度・賃金制度を中心とした制度作り、採用育成に関するコンサルティングを行っています。
中小企業の身近なアドバイザーとして、よりよい職場づくりを応援しています。