「人を雇用する中小企業の経営者様」に知ってただきたい労働・社会保険法に関する情報を、ブログでお伝えしています。
「あなたの、はた「楽」をサポート」、おひさま社会保険労務士事務所代表の篠田 恭子です。
ヤマト運輸がこのような制度を導入したとのニュースを読みました。
時事ドットコムニュース>経済>週休4日OK=育児や介護対象-ヤマト
宅配便最大手のヤマト運輸は18日、フルタイム勤務で1年以上在籍している従業員が育児や家族の介護に携わる場合、週休4日を容認する制度を導入したと発表した。家庭の事情に配慮することで、人材流出を防ぐ狙いがある。大手企業で週休4日を認めるのは異例だ。
新制度では、週20時間以上働くことを条件に、1週間の労働日数を3~5日、1日の労働時間を4~8時間から選ぶことができる。50歳以上も、体力の低下を理由に新制度を活用できる。
この制度の対象となる従業員の条件は
フルタイム勤務で1年以上在籍している従業員
育児・介護に携わる場合
労働条件は
・1週間の労働日数3-5日から選択できる
・1日の労働時間は4-8日から選択できる
・週20時間以上働くこと
とのことで、フルタイムに近い形で働くこともできれば、抑えることもできる。
本人の希望を大きく反映できるような労働条件です。
ちなみに、週20時間以上というのは、雇用保険に加入できる条件になります。
雇用保険にも入れているので、万が一退職した場合には失業手当がもらえることになります。
ヤマト運輸の2019年新卒採用のサイトにこうありました。
2019年に創業100周年を迎えるヤマトグループは、次なる100年へ向けて「KAIKAKU 2019 for NEXT 100」を掲げ、「働き方改革」を経営の中心に据えた改革に挑む。
以前は、人手不足や再配達の増加が深刻化していましたが
・宅急便の運賃の値上げ
・再配達受付時間を20時から19時に繰り上げ
・夜間の業務軽減を図るために「20時~21時」の枠を廃止し、「19時~21時」の指定枠を新設
などなど、価格の見直し、働く時間の見直し等、様々な側面から業務を見直し、改革を進めているようです。
社員を「人財」と考え、全員経営を目指す。
そんな姿勢が、ヤマト運輸の働き方改革の取り組みに表れていると思います。
この改革が功を奏して、社内の職場環境が改善され、よりお客様思いのサービスにつながっていくことを願っています。
お客様からも
人手不足が深刻化し、求人を出してもなかなか応募がない
という話をよくうかがっています。
中小企業の人材不足は、労働条件がよい大企業よりも、もっと大変なのかもしれません。
今年、新卒採用の説明会に参加して話を聞きましたが、ものすごい企業数の参加でした。
求人数が学生よりもずっと多いような状態ですから、人を採る、その中でいい人材を採用するということは、本当に大変な世の中になりました。
これからは企業がどれだけ、従業員を大切にしながら業績を伸ばしていけるかが「カギ」となっていくのでしょうね。
埼玉県川越市で開業している「あなたの、はた「楽」をサポート」する社会保険労務士です。
元リケジョであり、IT業界から社会保険労務士に転身した、ちょっと異色の経歴をもつ社労士です。
プライベートでは3男児の母になり、会社員時代に産休・育休・時短勤務も身をもって経験済。市内保育園に10年以上お世話になっています・・・
働く時間は人生の3分の1ともいわれます。
社長さんも従業員さんも、働くすべての人に楽しい仕事人生を送ってほしいという思いから、社会保険労務士になりました。
現在は社労士業である労務管理と合わせて、人事制度・賃金制度を中心とした制度作り、採用育成に関するコンサルティングを行っています。
中小企業の身近なアドバイザーとして、よりよい職場づくりを応援しています。